六分

経法・六分

Liu Fen · Six Distinctions

六種の治乱の分際。国家を観察し、六逆六順を辨明し、興衰の界限を知る。逆なれば本を失い、順なれば国安し——これは黄老学派の「観国の術」でございます。

Original Text

原文

六逆 六種の悖逆の象

观国者观主,观家者观父。能为国则能为主,能为家则能为父。

注釈

  • 观国者观主:国家を観察するには君主を見るべきでございます。国の興衰は君主一人にかかっております。
  • 观家者观父:家庭を観察するには父を見るべきでございます。家の治乱は家長一人にかかっております。

凡观国,有六逆:其子父,其臣主,虽强大不王。其谋臣在外位者,其国不安。其主不悟,则社稷残。其主暴虐,则上下乖谬。内有乱臣,外有大患。主失位则国无本,臣失处则令不行。此之谓六逆。

注釈

  • 其子父:子が父の役割を代行することでございます。嫡庶の区別がなく、長幼の順序が乱れることを指します。
  • 其臣主:臣が君主の役割を代行することでございます。権臣が僭越し、君権が旁落することを指します。
  • 虽强大不王:たとえ国家が强大であっても、天下の王にはなれません。名分が正しくなく、根基が安定しないためでございます。
  • 其谋臣在外位:謀臣が排斥されて外におり、核心的な意思決定層にいません。
  • 其主不悟:君主が覚悟せず、時勢を見通すことができません。
  • 社稷残:国家が残破でございます。社稷は国家の代称でございます。
  • 上下乖谬:上下の関係が錯乱しております。乖谬とは常理に背くことでございます。
  • 主失位则国无本:君主が地位を失えば、国家は根本を失います。
  • 臣失处则令不行:臣が職を失えば、政令が行われなくなります。
六順 六種の順遂の象

凡观国,有六顺:主惠臣忠者,其国安。主惠臣忠,父慈子孝,此谓六顺。

注釈

  • 主惠臣忠:君主が恩恵を施し、臣が忠誠を尽くすでございます。君臣関係の核心的準則でございます。
  • 父慈子孝:父が慈愛をもって接し、子が孝行を尽くすでございます。家庭倫理の核心的準則でございます。
  • 六順:六種の順遂な情況でございます。「六逆」に対し、国家安定の理想的な状態を示しております。
Modern Translation

現代訳文

国家を観察するには君主を見、家庭を観察するには父を見るのでございます。国家を治めることができれば君主となることができ、家庭を治めることができれば父となることができます。

国家を観察するにあたり、六種の悖逆な情況がございます。子が父の役割を代行し、臣が君主の役割を代行する場合、たとえ国家が强大であっても天下の王にはなれません。謀臣が外にある場合、国家は安定いたしません。君主が覚悟しない場合、社稷は残破となります。君主が暴虐であれば、上下の関係は錯乱いたします。国内に乱臣がおり、国外に大患がある場合でございます。君主が地位を失えば国家は根本を失い、臣が職を失えば政令は行われなくなります。これを六逆と申します。

国家を観察するにあたり、六種の順遂な情況がございます。君主が恩恵を施し臣が忠誠を尽くす場合、国家は安定いたします。君主が恩恵を施し臣が忠誠を尽くし、父が慈愛をもって接し子が孝行を尽くす、これを六順と申します。

Concepts

核心概念

六逆

六種の悖逆な情況でございます。子が父を代行し、臣が君主を代行し、謀臣が外にあり、君主が覚悟せず、君主が暴虐であり、内乱外患がある——これらは国家衰亡の六種の兆候であり、「観国」の核心的な診断基準でございます。

六順

六種の順遂な情況でございます。君主が恩恵を施し臣が忠誠を尽くし、父が慈愛をもって接し子が孝行を尽くす。君臣・父子の二組の関係がともに調和すれば、国家は安定いたします。これは黄老学派の理想的政治秩序に対する簡明な表現でございます。

君臣

君臣関係は国家治理の核心でございます。「其臣主」——臣が君権を僭越することは、最も深刻な悖逆でございます。黄老学派は名分秩序を強調し、君臣がそれぞれその位に安んじて初めて、令行禁止が実現できるのでございます。

観国

国家を観察する方法論でございます。「観国者観主」——君主の言行から国家の興衰を判断することができます。これは以小見大・見微知著の政治診断術でございます。

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